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誰のための乳児予防接種?

2017/10/04

乳児の予防接種は何のためにするのでしょうか?

これは、乳児が感染症にかからないようにすることで後遺症や死亡を防ぐためということですよね。

誰のためですか?

それは乳児本人ですよね、当たり前ですが。

しかし、最近は乳児の予防接種の数が増えてきているために効率を優先し、乳児の負担を考えずに多種類の同時接種をする傾向にあるのではないでしょうか。

先日、初めての予防接種で4つ同時接種をされた乳児のお母さんが当院へ2回目の予防接種希望で来られました。

何故、2回目を当院に受診されたのかと聞いてみると、他院で子供の負担を考えて同時接種の数を減らしてほしいと希望するとプラン立ててるから無理だと言われたそうです。

次回は5つ同時にすると。

それって、大人の都合、効率優先で乳児の体の負担なんて考えてないですよね。

同時接種は何本しても大丈夫と一般的に言われてますが、果たしてそうでしょうか?

表面的には何もなくても、また、理論上は何もなくても、同時接種することで乳児の体の中には異物がどんどん入ってくるのですよ。

しかも免疫がきちんと確立していない乳児の体です。

そして、接種の本数が増えるたびにその負担は多くなります。

予防接種の数が増えたとしても、そんなにあわてて同時接種までしてうたなくても十分に時間的余裕はあると思います。

一つか二つで十分なのではと思います。様子をみながら進めていけばいいかと思います。

当院では、開院当初からなるべく単独か2本までを進めてきております。

それは、大人側の都合で考えているのではなく、常に子供の立場で考えているからです。

それでも、同時に3本以上してほしいと言われるお母さんもおられます。そういう人には、それなりの理由があるので決して否定はしませんよ。

それはそれで、一応お話をしたうえで、ご希望通りに同時接種をさせてもらってます。

当院では、常に患者さんと寄り添った治療を心がけるようにしておりますから。

未来の宝である子供たちを守る小児科医、もう少し子どもの立場になって考えてみてほしいと思います。

 

 

春名令子